JPLNET.COM 火星大接近ページ
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今年の大接近概況
クリックすると拡大します今年最大の話題は、8月27日の火星大接近です。昔は、火星人がいるのではないかと騒がれた火星ですが、探査機が詳しい観測をするようになった今日でも、「赤い星-火星」への興味はつきません。
火星は2年2ヶ月ごとに地球に接近します。そして、15年〜17年ごとに大接近が起こります。今回の大接近では、火星は地球に5576万kmまで近づきますが、これは大接近の中でも特別に近づく接近で、詳しい計算では57000年ぶりの超大接近だとも言われています。今年との同じような規模の次回の接近は2287年です。
前回の大接近は、1988年でした。次回の大接近は2018年
大接近の火星は秋の星座「みずがめ座」に位置し、マイナス2.9等級とひときわ明るく、真っ赤に輝き、目を引きます。この頃火星は夜8時頃南東の空に昇ってきて、朝方西の地平線に沈みますから、一晩中空に輝いて見えます。最も見やすいのは、火星が高く昇る真夜中の頃です。
午後9時頃の火星の位置
火星は小さく、普段は2等星くらいで、星空の中ではあまり目立ちません。望遠鏡を使っても表面の様子はほとんどわかりません。しかし、大接近の前後数ヶ月は小さな望遠鏡でも表面の様子を詳しく捉えることが出来ます。
8月の最接近時には、最も離れている時(02年1月)に比べ約7倍の大きさになります。今回は、南極(ここに掲げた図では上)が地球の方に傾いているので、白く輝くドライアイスの氷で覆われた「南極冠(なんきょっかん)」の姿が見られます。又、大接近の時には火星面で大きな砂嵐が起こることもあり、目が離せません。
火星の自転は24時間と37分。地球よりも少しゆっくりです。毎日同じ時間に火星を観察すると、見える模様が少しずつ東にずれてゆきます。火星の一周の模様をすべて観測するには、38日かかります。
毎晩同じ時刻に火星を観察していると、火星表面は約9度ずつずれてゆきます。火星面の真ん中の経度を中央経度と呼びますが、それは約9度ずつ減ってゆきます。上の図で毎日の見える模様の変化を予想することができます。
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